カネゴンとは、1966年(昭和41年)に放映された、円谷特技プロダクション制作の特撮テレビ番組『ウルトラQ』を始めとするウルトラシリーズに登場した架空の怪獣。別名「コイン怪獣」。お札や硬貨を主食としており、常に食べ続けていないと死んでしまう。
その特徴的な容姿とあまりにストレートなネーミングから、日本では非常に知名度の高い怪獣であり、『ウルトラQ』をリアルタイムで知らない世代にもよく知られている。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
『ウルトラQ』に登場したカネゴン[]
『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」に登場。
- 身長:2メートル
- 体重:200キログラム
金の亡者[1]である小学高学年のガキ大将の少年・加根田金男が偶然見つけたカネゴンの繭に引き込まれ、シュールかつ抽象なイメージの中で数時間かけて変身し誕生した怪獣。
ある初夏の日に子供達のバザーで金男は振ると30円位の硬貨の音がする大きさ10センチ程の不思議な繭を拾う。金男が繭を拾った日の夜、宿題を終えた金男に両親が人の落としたお金を黙って拾ったりするとカネゴンになると忠告するが、金男は「そいつは頼りなりそうな動物だね」と笑いながら取り合わなかった。金男の部屋からお金が落ちる音がして金男が部屋に駆け込んでみると繭は高さ2メートル長さ3メートル位に巨大化し中は硬貨でいっぱいになった。興奮し踊り喜んだのも束の間、金男は繭の中の硬貨をつかみ取ろうとして繭に吸い込まれ始め、裸足の足をバタバタさせてもがきながら悪戦苦闘するのも空しく、金男は完全に繭に吸い込まれてしまった。その直後に金男の部屋の壁がドロドロに溶けて行きながらの奇妙なイメージの中、恐怖と興奮の頂点に達した金男は強烈な刺激を受け、数時間にわたり出産するかの如く苦しみながら身体全体で踏ん張り続け、新しい生命が生まれるかの如く金男の全てが変異し[2]、翌朝夜明けと共に欠伸をしながら繭からカネゴンが誕生した。
デザインモチーフは貝、飛び出した目玉、頭部形状、皮膚の質感に特徴が見られるが、元々の貨幣が貝であった事から着想されたと思われる。外見は、がま口と妊婦からデザインされた奇妙な容姿。頭部は一見カエルのようで、口はファスナーの歯が付いたがま口で大きな舌があり、その下にはそばかす状の黒い粒々模様がある。頭にあるトゲは相手に馬鹿にされない様に強く見せるもので、目はぴょこんと細長く飛び出ていて、目玉はタレ目でギラギラ(悲しい時と嬉しい時は涙がボロボロ流れ、怒ると煙を噴出する)しており、10キロメートル先まで見え(額の大きいお金は更によく見える)、胸にはレジスターが付いていて、その中身はコイン鑑定臓でコインの本物と偽物を見分けることができ、臓の鑑定液で見分けた後、本物のコインから金属エネルギーを吸い取り、それと同時に鑑定神経の作用でレジスターを動かし、食べた本物のコインの量によりレジスターの数値が上がり、カネゴンの活動エネルギーに変換される。偽物のコインは選り分けられた後、鑑定臓の傍にある分解臓で撥ねられながら分解される。食べた本物のコインは腹部のコイン袋に貯蔵され、10円硬貨ならば1千万枚貯める事が出来る[3]。足の甲には2つのボンボンがあり、地面を踏む度に光りだす。全身は銅でできた鎧をまとったような姿形(火星人と形容される)で尻尾にはギザが付いてある容姿である。性格は少年の時とうって変わって気が弱く、変身前はガキ大将として子供達のリーダーに君臨していたが、変身後は子供達のグループの中で一番の下っ端になってしまう。
主食は硬貨とお札。1日に必要な額は3,510円(当時)。胸のレジスターのカウンターに体内の金額が表示され、それがゼロになると死んでしまうので、お金を食べ続けたが、カネゴンに与えてお金がなくなった友人たち(彼らもかなり金に意地汚い)に売られそうになって逃げ出し、ついに銀行の金を食らうに至る。騒動の末に祈祷師から子供達の天敵である工事現場監督のヒゲオヤジを逆立ちさせるというかなり無茶な予言を受け、実行させた所、カネゴンは尻から火を噴きロケット化して飛び去って行き、上空からパラシュートと共に元の姿に戻った金男が降りて来た[4]。しかし、喜んだ金男が帰宅すると、カネゴンが銀行で喰い残した小銭を横取りした金男の両親が、2人ともカネゴンと化していた。照れ笑い合う二匹のカネゴンを見た金男は呆れと共に目の前が真っ暗になっていった…。
- スーツアクター:中村晴吉
- 演(加根田金男):辻沢敏、声:麻生みつ子
- デザインは成田亨、造形者は高山良策。
- 本作は極めて寓話性が強く、また演出も前衛劇の手法が取り入れられており、裏を読み解こうとすると意外に奥が深い(脚注2を参照)。
- 朝、目覚めた時に巨大な虫に変身してしまった主人公を描いたフランツ・カフカの『変身』や安部公房の『赤い繭』を彷彿とさせ、監督の中川晴之助が拝金主義や執着を批判しながらユーモアを交えて描き出した。
- 『ウルトラQ』全話中で唯一、万城目たちはこの話に登場しない。
- 満田かずほ監督によると、等身大のカネゴンが都会の人混みの中を歩くシーン(完全ゲリラ撮影だった)が面白いということで、同年(1966年)怪獣を入れたホームドラマ「快獣ブースカ」が誕生したという。ブースカとカネゴンのアクターは同一である。またエンディングのシーンでカネゴンが2体(金男の両親の化身)登場するが、これはオプチカルによる合成で、満田監督は「(着ぐるみを)2体作った方が良かったのでは」と語っている。
- 繭は元々金男が持っていたカネゴンへの変身能力を引き出す為の鍵だと言われている[5]。なお当時の少年誌『ぼくら』昭和41年5月号の絵物語では繭は宇宙人が金男を諌める為に送ったとされている。さらに4月号の特集では繭は金にがめつい人間にしか反応しないと説明されている。
カネゴンの繭[]
『ウルトラQ』の制作ナンバーは20、脚本ナンバーは22。
- 撮影期間: 1965年8月
- 主要ロケ地: 多摩市桜ヶ丘、世田谷区下北沢、円谷特技プロダクション本社[6]
- 放送日: 1966年4月10日
- 監督: 中川晴之助
- 脚本: 山田正弘
- 特殊技術: 的場徹
その他のウルトラシリーズ[]
『ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生』[]
『ウルトラマン』放送開始前に放送された特別番組『ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生』に登場。
怪獣の中で最初に登場。ニセ円谷英二の後ろで観客に手を振ったりしたが、ニセ円谷英二に叱られて舞台の袖に戻っていった。
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』[]
データカードダス『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』に登場。
『ウルトラQ』の時のように人間が変身したものなのかは不明。普段は等身大だが、ゲーム中のバトルシーンでは、コインを食べて巨大化する。
『EX』では主人公とピグモンの前に顔見せ程度で登場。本人曰くレイオニクスでありレッドキングを所持しているが、上手く扱えていない。
『NEO』からはナビゲーター的キャラとして登場。自分のバトルナイザーを狙う宇宙人達に追いかけられ、突如出現したワームホールでウルトラマンティガの居る世界(カネゴンや他の怪獣、ティガ以外のウルトラ戦士はTVのキャラクターと認識されている世界)にやってくる。その時主人公と出会い、彼にバトルナイザーを扱える素質を見て預け、以後、主人公と行動を共にする。
元々お金目当てでバトルナイザーを高く売ろうとしていたらしく、100万円で買い取ろうとするテンペラー星人に更に高い金額を要求したり、レイブラッド復活を阻止しようとするヤプールのバトルナイザー破壊を無視して逆にバトルナイザーを売ろうとした(その時ヤプールをヤプール星人と呼んだため怒られた)り、ウルトラセブンからはぐれてしまったアギラをバトルナイザーに収容して友達にするが、セブンの方へ持って行ったらいくらお金をくれるかと考えるなど、お金や商売のことばかりが頭の中に入っているようだ。
バトルナイザーは途中からネオバトルナイザーへと形を変え、今のところの手持ち怪獣はレッドキングとアギラである。
その他のウルトラシリーズ登場作品 []
- 初代『ウルトラマン』のOPの影絵にカネゴンが使用されている。また37話冒頭の再生ピグモンが現れたデパートで玩具として登場。
- 映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』ではピグモンの夢の中に登場。映像は『ウルトラQ』本編の流用で、本編のメインテーマ曲をバックにカネゴンが活躍する場面の他、金男が繭に吸い込まれる所から始まる変身シーンも映し出されるが、金男の素顔は肖像権の問題からかはっきりと映されず、素顔が見えない斜め後ろからの金男が繭の方に振り向いた直後の場面から映る。ビデオ『ウルトラ怪獣大百科 ウルトラQ編』のカネゴン紹介のコーナーでも変身シーンから始まるが、こちらも金男の素顔は映らず、金男が足をバタバタさせ悶え苦しみながら繭に吸い込まれる場面から映し出される(どちらも、基本的に怪獣の映像のみで人間は原則として映していない)。
- 『ウルトラマンティガ』49話にカネゴンのイラストが登場。
- 映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』ではウルトラマンキングの誕生日を怪獣達と共に祝福する。
- 漫画『ウルトラ怪獣かっとび!ランド』ではクラスメートして登場。なんでも金で解決しようとしたり、レッドキングにいじめられウルトラマンに助けを求める一方で自分より足が遅いスカイドンを脅迫するなど性格が悪い。
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』では銀河最強武闘会の観戦客として頻繁に登場し、毎回策謀によりめちゃくちゃになることが多いため武装までして戦いを見届けようとするほどのウルトラマンファンである。OVA版における声優は千葉繁。
- ゲ-ム『PDウルトラマンバトルコレクション64』では、初期能力が登場キャラ中1、2を争うほどの低さで、覚える技も、使うと次のターンに疲労で動けなくなるものが多々あり、育てるのにはかなりの時間を有する。
ウルトラシリーズ以外[]
『レッドマン』[]
特撮テレビ番組『レッドマン』第19話に登場。ウーと共にレッドマンと戦うが二体まとめて串刺しにされて倒されている。
- 数少ない、カネゴンが悪役として登場した作品である。
『チビラくん』に登場したカネゴン[]
特撮テレビ番組『チビラくん』第50話にTVの体操の先生役として腰に赤い紐を巻いて登場。
『アニメちゃん』[]
映画『アニメちゃん』に登場。アニメちゃんが壁に描いた絵がパソコンから出た光線(宇宙電波の影響)を受け実体化した。一緒に実体化したブースカ、ピグモンと共に鏡の世界と現実世界を行き来できる。アニメちゃんの貯金箱のお金を食べてしまうが、最後には遊園地での職業を見つける。
『うちの子にかぎって…パート2』[]
『うちの子にかぎって…』パート2の第8話「カネゴンの逆襲」に登場。昔のビデオが大好きな寿司屋のお父さんが少女にその存在を語るが、本気にされない。少女と周辺の人々(クラスメート及び教師)が財テクに勢を出したが、詐欺師に騙されてその犯人がテレビに映ったとき、クラスから起こる「金かえせ!」のコールと騒乱の中で、少女だけが教室の片隅に本物のカネゴンがお札を貪る姿を見た。金の亡者と化したクラスメートの1人が変身した姿と思われる。
- 脚本では少女が密かにカネゴンに変身した流れになっている。
- 寿司屋のお父さんの所有するウルトラQ「カネゴンの繭」のビデオテープと映像も劇中に登場する(テープは当時東映ビデオから商品化されていたもの)、当時個人による市販のビデオソフト収集が始まった時期であり、その当時の風俗の描写でもある。
漫画『おれ カネゴン』[]
作、田村信『おれ カネゴン』に登場。
地底のカネゴンの国から人間の世界にやってきて、地球防衛軍に勤める両親の息子、シン太(イメージモデルは変身前の金男少年)の家に居候し、不思議な慣習で様々な騒動を起こす。後にシン太がカネゴンの国へ行く羽目になり、カネゴンの父、母に遭遇する。
漫画『おれ カネゴン』は、第3次ウルトラブーム時の1978年~1979年に、雑誌『てれびくん』にて連載された、カネゴンを主役に据えた作品。『怪獣王』(ぶんか社、1999年)に一話分採録及び、田村信のインタビューが掲載されている。
ミニドラマ『カネゴン KANEGON』[]
CSファミリー劇場で放送している『ウルトラ情報局』内で2008年7月号から2009年4月号まで収録されたカネゴンが主役の約2分30秒のショートストーリー。全24話予定とも告知されているが10話迄で終了している。設定などは回によって異なり、基本は実写だがアニメの場合もある。監督は岡部淳也、下山天、小林雄次など。ニコニコ特撮 powered by 円谷プロでも2008年12月18日より月1更新で最新話を1ヶ月間限定無料配信。「てれびくん」2010年1月号以降の付録DVDにも収録された。
ミニドラマ版でのカネゴンは、貧乏だった男が、2年前にカネゴンの繭を偶然拾ったことにより突如金運に恵まれカネオ産業の社長にまで上りつめ大金持ちになるも、ある日の夜に繭に引き込まれカネゴンとなってしまった。以来お金がなくなるとお腹が空くため、お金を求めて悪戦苦闘することになる。一度お金より大切なものがあると気づきかけたときに元の姿に戻りかけたが、結局お金の魅力には勝てず元に戻ることはなかった。
サブタイトル[]
- 第1話 カネゴン誕生
- 第2話 おいしいお金
- 第3話 カネゴンとラーメン屋
- 第4話 カネゴンの泥棒退治
- 第5話 カネゴン大図鑑
- 第6話 恋カネゴン
- 第7話 カネゴンの新聞配達
- 第8話 大切なもの
- 第9話 まほうのタネ
- 第10話 アクションスター カネゴン
その他の登場作品[]
- 1980年代後半に日立製作所のビデオデッキ「ペルソナ」のテレビCMに登場する。その当時『アニメちゃん』の為に造型された着ぐるみがイベントやドラマ『うちの子にかぎって』に登場していたが、高山良策造型のミニチュアを参考にした為、あまり初代に似ておらず、このCMの為に初代に似た着ぐるみを造型した。
- 1987年12月に発表されたおニャン子クラブのメンバー5名(河合その子、国生さゆり、城之内早苗、渡辺美奈代、渡辺満里奈)によるアルバム『お年玉』のジャケット写真にカネゴンが単独で登場している。表ジャケットでは土産物店の店頭で前述の5名の顔写真が載った巨大な赤いお年玉袋を持ってポーズを取っているカネゴンが、裏面の写真では行儀良くカネゴンが正座している姿が写っている。
- 2000年、イー・ウイング証券(現・カブドットコム証券)のコマーシャルに出演した。この時は広告ターゲットであるサラリーマン層への訴求効果を考えてか、カネゴンはスーツ姿であった。
- 2009年12月5日放送の『めちゃ²イケてるッ!』で映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の宣伝を兼ね、この映画に出るウルトラ怪獣のオーディションが行なわれ、カネゴンも参加したのだが、窓をボーと見てやる気のない態度だったため早々に脱落し、リュックサックを背負って哀愁を漂わせながら部屋を後にした。そのため映画の出番がない[7]。プレッシャー星人は合格した後、「カネゴンも出演させてあげてほしい」と頼んだが監督はOKしなかった。後にマグマ星人が円谷プロ公式サイトのエイプリルフールネタで「このオーデション自体がやらせで、カネゴンが脱落したのは別の仕事があるから」と暴露したが真相は不明。
- 「ガラモンの逆襲」のセットで撮影された特写会のスチール写真(東京タワーをはさみペギラ、パゴス、カネゴン、ゴーガが集合)が存在している。
- ゲーム『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』では、エンカウントする敵として登場。HPは非常に少ないが、防御力は異常に高く、1しかダメージが通らないこともしばしばでしかもすぐに逃走する。その分、倒した時に貰えるお金や経験値が多い。強化版として「シルバーカネゴン」や「ゴールドカネゴン」が登場する。
- バンダイビジュアルが製作したDVD使用事項の注意では、バルタン星人・ダダ・ザラブ星人と共にDVDを汚したり、落書きしたりと乱暴に扱ってウルトラマンに注意されている。
類似怪獣[]
『ウルトラマンゼアス』のデジタルカネゴン[]
映画『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』に登場。
- 別名:宇宙カード珍獣
- 身長:180センチメートル
- 体重:150キログラム
- 出身地:カネガネー星
カネガネー星出身の珍獣。宇宙旅行中にお金がなくなり、金星付近を漂っていたところをMydoに助けられた。Mydoの基地のガソリンスタンドで料金(キャッシュカード可)を受け取っており、胸のカウンターの代わりにモニターがついて金額が表示される。車磨きが得意。戦闘時はもっぱら基地の留守番らしい。
- 声:坂本千夏
- 2005年、出光興産のコマーシャルに出演した。とんねるずとの面識はこれが唯一。
『ウルトラQ dark fantasy』のカネゴンヌ[]
特撮テレビ番組『ウルトラQ dark fantasy』第22話「カネゴンヌの光る径(みち)」に登場。
- 別名:コイン怪獣
- 身長:165センチメートル
- 体重:170キログラム
古代からその存在は知られており[8]お金に執着心を持つ女の子が変身する怪獣と言われている。基本的にカネゴンと同種族だが、頭部(上から見て)と尻尾の先がハート型になっている。容姿も習性もカネゴンとほぼ同じだが、女の子らしく頭部にトゲがなく後方に2本のリボン付きのお下げがあり、ヘソはコインメーターになっている。普段は明るい性格だが、金の為に父親まで追い出した母と姉にうんざりしていた小学高学年の少女、金谷ハナエが変身した怪獣。
父の大切にしていた壷の力で壷の中に貯めこんでいた硬貨が増加し、思わず自分の布団の上にばらまき、その上に寝そべった時硬貨の山に吸い込まれ、悲鳴を上げる。タイムトンネルの様な空間に吸い込まれながら思わず踏ん張った時、発した閃光と共に変身し誕生した。3人の女の子のクラスメイトと共に騒動を巻き起こし、タロット風の占い師から一番自分を愛してくれる人と出会えば元の姿に戻れると告げられ、最後に父親と再会し、空から直撃した閃光を受け火花が飛び散りながら脱皮する様な感じで元のハナエの姿に戻った。しかしハナエと父親が自宅に帰ってみると母と姉がハナエのカネゴンヌが落とした壷の力でカネゴンヌに変身してしまい、それを見たハナエは「あーあ、やだやだ、大人になるってカネゴンヌになる事だったのね」と思わず呆れ微笑んでしまった。
- 声:宮内彩花(変身前の金谷ハナエ役も担当)
その他[]
- 1966年に、TBSの依頼を受けて初代カネゴンの造形者である高山良策自ら、アトラクション用カネゴンの着ぐるみ(高山自身は着ぐるみのことを「ぬいぐるみ」と呼称していた)を制作している。ツルンとした軽い作りのもので、『帰ってきたウルトラマン』放映時期まで現存が確認されている。
- 1990年公開の『ウルトラQ ザ・ムービー』では企画当初、カネゴンを出演させる予定だった。
- 武上純希によると『ウルトラマンコスモス』に登場する怪獣の候補に挙がっていた。
- 『ウルトラマンマックス』の放送前に行われた「伝説の怪獣人気投票」で第5位にランクインしている。
- 『ウルトラマンメビウス』に登場したファントン星人のデザインイメージになっている。
- 知名度が極めて高い怪獣であり、守銭奴をカネゴンに例える様子がドラマ『家なき子』や漫画『クレヨンしんちゃん』や『ここはグリーン・ウッド』など、多数の媒体において確認されている。
- ゲーム『ワイルドアームズシリーズ』では、カネゴンをモチーフにしたモンスター「カリュプデス」が登場している。
脚注[]
- ↑ 当時の怪獣研究の第一人者である大伴昌司著の秋田書店刊『カラー版 怪獣ウルトラ図鑑』や小学館刊の『ウルトラ怪獣大図鑑』によれば、小学6年生の加根田金男(金男を演じた辻沢敏は撮影当時小学6年生)はお使いを言いつけられても、お駄賃を貰わないと絶対に言う事を聞かずどんな楽な仕事でもしなかった。また、貯金箱に貯めたお金を深夜に数えてはニコニコ笑っている程のがめつい少年と説明されている。
- ↑ 金男が繭に吸い込まれてからここまで映像と音楽とコインの効果音で抽象化されており、不気味な旋律を繰り返すBGMとドライアイス状の煙は恐怖と興奮に包まれた金男の心理状態を表現し、モビールとその弾ける様子は金男からカネゴンに変異する様子を、そしてコインが鳴り響く効果音は身体が変異する金男の苦痛の唸り声(あまりの変身の苦痛の為に金男は自分がカネゴンに変身した事を覚えていなく、翌朝に両親が変身した自分に驚く様子を見て初めて自覚する)をそれぞれ表現し、またカネゴンが金男に戻るシーンでのカネゴンと金男のそれぞれの肉体が分離する様な演出は、金男がお金の亡者から普通のお金好きの少年になった事を暗示している。これらの演出は中川晴之助監督が山田正弘の脚本(その脚本も変身シーン等の部分はかなりシュールな表現が書かれている)を読んで考案したものであり、これらの演出をまとめた特撮絵コンテは今でも現存している。
- ↑ カネゴンの1日食べる必要な金額である3,510円を10円硬貨351枚として簡単に計算すると約78年間分の量に値する。
- ↑ この場面の音楽は15話のメインミュージックが使用されているが、オリジナル脚本のこのシーンのイメージに会わせた未使用曲が作曲され、ピアノとバイオリンが変身シーンの曲とは正反対に優しくゆったりとした感じながらも、星がゆっくりと降ってくる様な不思議なイメージを表現している曲である。
- ↑ 実際に金男の両親は銀行でカネゴンが落とした硬貨をネコババして自らの力で変身している。
- ↑ 本館のはなれの一階建ての建物である別館で撮影され、翌年の『快獣ブースカ』の撮影時も金男少年の家が大作少年とブースカの家として、そして金男少年の部屋が大作少年の研究室(大作少年の寝室)として撮影された。
- ↑ 映画の絵コンテの段階では、ウルトラマンゼロの特訓を見守り、ゼロに助けられる役割が予定されていたが、ピグモンに変わられている。
- ↑ 劇中では古代エジプト文明時代に財宝にうるさい子供の王女がカネゴンヌの壷の力で変身し、ハナエの父親は若い頃、エジプトに放浪中にカネゴンヌの壷を偶然手にしたとされる。
関連項目[]
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