『ウルトラマンG』(ウルトラマングレート)は、円谷プロダクションが、オーストラリアで制作した特撮作品。英題「ULTRAMAN TOWARDS THE FUTURE」。全13話。
概要[]
円谷英二没後20周年記念として制作され、『アンドロメロス』を除けば実写のウルトラマンは『ウルトラマン80』以来10年ぶりで平成になってから最初に製作されたウルトラ作品である。京本政樹が日本語版主演、命名、番組のPRなど深く関わっており、ウルトラマンのスーツも京本の「西洋人の素晴らしいスタイルなら身体の線が出る衣装の方が良い」という提案により従来のウエットスーツではなくレザースーツを採用したがNGになり、独自のスーツになっている。
企画当初は「新ウルトラマン」という仮題で日本国内制作によるTVシリーズで進められていたがペンディングとなる。一方円谷プロではオーストラリアを舞台とした別企画がペンディングとなっていたが、当時のVシネマブームを踏まえ両企画を統合しオーストラリアで6話完結のビデオオリジナルのウルトラマンを制作することとなる。その後海外での販売を考慮し7話追加の1クール構成となる。
ウルトラマンや怪獣の巨大感を表す為、日本のウルトラマンと比較してグレートや怪獣の大きさがビルの高さより低くされている他、戦い終わったグレートが飛び去る場面を真下から映す等、今までとは少し違った切り口の特撮場面が見られる。
それまでのウルトラ兄弟の存在は主題歌の2番に示されているのみで本編中では語られておらず、UMAがウルトラマンを当初仲間と認めず攻撃するなど、本編中では他のシリーズ作品との繋がりは描写されない[1]。が、設定上ではグレートもM78星雲・光の国のウルトラ戦士であり、宇宙警備隊の隊員とされている[2]。このような設定の曖昧な点は『ウルトラマンパワード』、『ウルトラマンネオス』でも見られる。映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では宇宙警備隊の隊員としての姿が描かれた[3]。
第1話から第6話まで、グレートはゴーデス細胞が生み出した怪獣と闘っていた。登場する怪獣の中には、ゴーデス細胞に取り憑かれているだけで元々は無害な怪獣もいて、その様な怪獣は倒されずに終わる事も多かった。そのためグレートが倒した怪獣の数は9体と他のウルトラ戦士に比べ少なめになっている。第7話以降は、宇宙からの来訪者や環境破壊が原因で出現した怪獣などと戦っており、この内容の変化は、元々ゴーデス編のみで進んでいた企画が製作開始前に延長された為である。
日本側文芸スタッフには『ウルトラマンティガ』以降のメインスタッフが多数参加している。アーサー・グラント隊長の吹き替えには小林昭二、ナレーター(第6話まで)には藤岡弘、と、過去の特撮ヒーローにゆかりのある俳優が起用されている。
ストーリー[]
宇宙飛行士のジャック・シンドーとスタンレー・ハガードは、火星探検中に宇宙生命体ゴーデスと遭遇する。その時、突如2人の前に銀色の巨人・ウルトラマングレートが現れ、ゴーデスと戦闘を始める。その戦闘中にジャックは負傷し、スタンレーのみが探査船に避難することに。油断したグレートが気を失ったその隙に、ゴーデスはスタンレーの乗っていた探査船を破壊してしまう。再び気を取り戻したグレートはゴーデスを倒し、ジャックと一体化するのであった。
ジャックはグレートに救われ、地球に帰ってきた。しかし、火星で倒したはずのゴーデスの細胞に感染[4]した生物が怪獣化し、地底からブローズとなって現れた。ジャックはグレートに変身し、これを倒した。
その後、ジャックはUMA南太平洋支部に入隊。ゴーデスの細胞に感染した怪獣たちと戦っていく。一方、スタンレーもゴーデスの使いとして蘇り、地球に帰還していた。
登場人物[]
UMAメンバー[]
- ジャック・シンドー隊員 / ウルトラマンG
- 26歳。元オーストラリア宇宙開発公団の惑星調査員で、火星探査中に遭遇したゴーデスに宇宙船を破壊されるが、グレートと同化して地球に帰還し、グレートの反対を押し切ってUMAに入隊する。怪獣対策においては、人命を第一に考えその為ならば怪獣の排除も止むなしと判断する他の隊員に対し、科学者の立場から安易に倒す事を嫌い反対する。割と筋肉質で、行動も伴うアクティブな科学者。前述の通り、一体化したグレートとは会話できるが、グレートとの会話を他人の前でしたり(他人にはグレートの声は聞こえないので独り言同然)、グレートを介して得た知識に関して「なぜそんなことがわかるのか」と問われても曖昧にはぐらかす事が多い。その為、当初は半ば変人扱いで、数々の任務のうちに信頼は得たものの最後まで仲間に発言が理解されない場面も多々あった。
- アーサー・グラント隊長
- UMA南太平洋支部の隊長で54歳。アーサー基金という大資本のオーナーでもあり、何かを知っていてもあえて隊員に伏せていたりするなど一筋縄では行かない人物。一方で、自分が正しいと思った事は無理にでも通そうとする頑迷な所があり、自分が発案したオゾン層修復計画をジャック達の反対も聞かずに強行しようとしたため、結果的にコダラーとシラリーの復活を促してしまった事もある。
- ロイド・ワイルダー副隊長
- UMA南太平洋支部の副隊長で31歳。専門的な軍事訓練の経験者で、軍人らしく忠実に職務をこなすが少々頑固なところがある。一部の子ども向けムックでは、元ARMYと記載されている。第9話にて、現場へ出向いたアーサーの代理で指揮をとったが、アーサーの椅子に嬉しそうに座っていた。
- ジーン・エコー隊員
- 23歳。元宇宙開発公団のエンジニアで、ジャックの高校時代の後輩でもある。科学者としてジャックに近い立場をとる事が多く、ジャックのことを想っている。第5話ではゴーデス細胞に侵されるが、第6話で復活したゴーデスが倒された際に奇跡的に生還した。この第5、6話、第12話でグレートがコダラーに敗れた後、ジャックが使っていたアイクのサングラスが落ちているのを発見し何かを感じった様子からグレートとジャックが同一人物だと気付いていたように描かれている。唯一肉親の設定が付けられている。
- チャールズ・モーガン隊員
- 考古学と生物学の博士号を持つ26歳の天才で、分析などが主な仕事。大食漢でジョークが多く、軽口が過ぎることもよくあるが根は真面目。最終話の前後編では衛星の修理の為に宇宙へ上がる。
- キム・シャオミン隊員
- メインパイロットとして養成されたエリート隊員で25歳。活発でさばさばとした姐御肌な性格。孤児院出身で子どもに優しい。チャールズやロイドと一緒に出撃する機会が多い。
ARMY[]
オーストラリア軍。UMAとは縄張り争いなどで色々と対立する事が多い。
- ブリューワー
- ARMYの将軍。軍人気質の塊で強引な部分が目立ち、アーサー隊長と対立する事が多い。ウルトラマンに頼らない姿勢や自分も死ぬのを承知でゴーデスをオーストラリア大陸ごと核攻撃で殲滅させようとするなど、使命感は強く誠実な人物ともいえるが、力押しの作戦が多く、作品中においては結果的に成功した作戦はない。
- アイク・ユベロス
- ARMY情報部所属。2話でのギガザウルスの事件以来、主に侵略者がらみの案件を担当しているらしく、UMAに対して度々嫌味な態度で接する。上の命令を絶対としていたが、第6話でゴーデスへの核攻撃が決まった際には命令に逆らった。また12話では職務怠慢で警備員に降格され、被災者の貧窮に時計と引き換えに貴重な食料を与えたり、難民となった市民の味方につくも、最終的に彼らを救う為の行動を果たす。
- 元々は2話目で絶命する予定のゲストキャラだったが、最終的にはセミレギュラーに昇格したという経緯がある。
UMA[]
UMA(ユーマ)は、Universal Multipurpose Agencyの略で、異常気象や超常現象などの調査・対応のために国家枠を超えて結成された国際的軍事組織。科学の平和利用が使命であり、ノーベル賞級の科学者が大勢メンバーとして参加している。アメリカに本部があり、シベリア、日本海、インド、南太平洋(オーストラリア)、南アフリカ、イギリス、など、世界各地に12の支部が置かれている。アーサー基金を擁する南太平洋支部が最大であるが、その維持のために寄付金集めのパーティーも行なわれる。UMA憲章により、どこかのUMA支部が一部の国家や軍人に占拠された場合は自動的に発電システムが破壊されて基地の装備は使用不可能になる。復旧させるには全世界の12人の各UMA支部長の命令が必要である。
南太平洋支部基地[]
オーストラリア大陸近郊の孤島を改造した基地で、最新の耐震・耐火構造が施されている。基地内部には50名前後の隊員・職員が勤務し、巨大モニターや超高性能コンピューターを備えるメインルーム、隊員達の私室や医療室、独房などが置かれハマーの格納庫や滑走路、サルトプスの駐車場も存在する。また、基地の外壁には敵からの直接攻撃に備えて防衛砲台も複数設置されている。第5話のバランガスや、第11話のUF-0に乗り込んだノルバーグと彼が率いる革命軍の襲撃を受けたが、後者は特に被害が大きかった。
装備[]
隊員服[]
基地内では隊員達は、UMAのロゴがプリントされたインナーなど、アーサーは専用の制服でいることが多いが、出動時にはロゴワッペンがついたつなぎを着用する。ARMYの物の流用ともいわれているこのつなぎは共通のものではなく、各隊員ごとにカラーが異なり、左胸に名前が英字で書かれている。
銃器類・特殊装備[]
- 通信機
- 手持ち式のボード型通信機。
- UMAヘルメット
- ハマー搭乗時に被るパイロット用のメットで、特殊樹脂製。高性能通信機も備える。
- UMAガン
- 隊員が装備する小型レーザーガン。怪獣との戦闘時などに使うが、威力は弱い。UMAに入隊する前のジャックも所持し、火星でゴーデスに対して使用した。
- ブラックランチャー
- UMAガンの数倍の威力があるレーザーライフル。白兵戦で効果を発揮する。
- パルスキャノン(タルサー砲)
- 破壊力が強く、連射も可能な大型パルスレーザー砲。サイクロプス2号に搭載されることもある。
- 無人深海探査機(ロボット)
- ロボットは劇中の呼称で、マジックハンドとカメラを装備したUMA唯一の水中メカ。深海でコダラーを発見し、古代の金属プレートを回収した。活動場面は全てカメラの主観なので、ジャック達の後ろに少しだけ本体が写るのみで全形は確認できない。
航空機・車両[]
- ハマー
- 全長:14.5m 全幅:10.5m 重量:7.1t 最高速度:マッハ5.5 乗員:2名
- ホバータイプの多目的超高性能小型ジェット戦闘機。朱色の機体で、分析機器やエキシマレーザー砲を搭載し、完全空中停止も可能。主に2機で出撃することが多く、基地内から遠隔操縦して無人飛行することもある。ラジカセ搭載。
- サイクロプス(サルトップ、サルトプス)
- 3タイプ存在する超高速特殊自動車で、パトロールや戦闘、調査など目的に応じて使い分ける。各車共にマイクロコンピューターと高性能通信機を搭載しており、1号のみ車の上に警光灯が付いている。
- サイクロプス1号
- 全長:5.3m 重量:1.5t
- パトロールや追跡などに使う非武装の高速車両(三菱・ギャランがベース)。舗装された市街地などで主に使用され、隊員にプライベートでの使用も許可されている。
- サイクロプス2号・3号
- 全長:3.955m 重量:2.01t 最高時速:280km 乗員:2名
- 荒地も走行可能な、山間部の調査などに使う爆撃に強い車体を誇る戦闘車両(2・3号共に三菱・パジェロがベース)。2号は車両後部にパルスキャノンを搭載し、3号は非武装。
登場怪獣[]
邪悪生命体 ゴーデス[]
第1話「銀色の巨人」に登場。
- 体長:83メートル
- 体重:12万7千トン
大脳丸出しのタコとナメクジのような下半身を持つ形態で、生命体や惑星に憑依して融合する性質を持つ。火星にてグレートとの戦闘中にジャック達が乗って来た着陸船をムチ状の両腕で破壊した。最終的にはグレートのバーニングプラズマで倒されディゾルバーで分解されるも、その細胞は無数の粒子(ゴーデス細胞)となり地球上に降り注いだ。
- アクション用着ぐるみとパペット用人形(口の形が異なる)の二つが存在し、後者はPV用映像に使用された。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
邪悪生命体 ゴーデス(第二形態)[]
第6話「悪夢との決着」に登場。
- 体長:107メートル
- 体重:34万6千トン
地球上で地熱を吸収して復活した形態で、以前の蛸のような外見からかなり凶悪な面構えに変わっている。地熱やミサイルの攻撃や戦闘機の爆発を吸収し、更に巨大に頑強になる。全てを融合して一つになろうとし、目からビームを発射が武器。グレートの光線技を一切受け付けず、体内に捕獲するが、ジャックの意識に宇宙全てと融合した時ゴーデスが孤独になる事実を指摘され、動揺した所をグレートに体内から破壊された。
その他の作品に登場したゴーデス[]
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』にはGとパワードが追っていた宇宙の悪魔と呼ばれる存在で登場。また、ゴーデス細胞で生まれた下記のバランガスまでの5体をそれそれ過去のウルトラ怪獣と合体させたゴーデス5人衆も登場している。
双脳地獣 ブローズ[]
第1話「銀色の巨人」に登場。
- 体長:72メートル
- 体重:9万4千トン
ゴーデス細胞が地球の生物と同化しようと試み、両生類と合体して誕生した。グレートの地球上での最初の対戦相手になった。1体に頭が2つあり、上が行動、下が思考を司る。イボからのガスと頭部の触手が武器で、触手から念力波を発射して敵をカプセル状の空間に閉じ込める。触手でグレートを捉え、ガスを浴びせて苦しめたが、最期はバーニングプラズマを受けて倒された。
- 下に顔があるのは帰ってきたウルトラマンのツインテールのオマージュである。
古代怪獣 ギガザウルス[]
第2話「凍てついた龍」に登場。
- 体長:120メートル
- 体重:14万9千トン
南極の氷山で凍結したまま眠りつつ、白亜紀以降も進化を続けていた古代恐竜ブロントザウルスが、ゴーデスの僕となったスタンレーの暗躍で復活させられた。長い間氷山の氷の中に閉じ込められていた為に太陽の光を嫌い、日陰を求めてアイスガスを吐いて暴れる。ゴーデス細胞をも寄せ付けない強い生命力を持ち、最期はマグナムシュートでアイスガスを跳ね返されて凍らせられ、ディゾルバーで消滅させられた。
火炎飛龍 ゲルカドン[]
第3話「魅入られた少年」に登場。
- 体長:67メートル
- 体重:6万5千トン
ペットのガス(トカゲ)を失ったジミー少年の怨念と、アクミタワー建設現場から発見された爬虫類ゲルカドンの化石の残留思念にゴーデス細胞が憑依して誕生した。空を飛びながら高熱火炎を吐いて暴れ、実体化と消滅を繰り返してUMAを翻弄した。ゴーデスが生み出したジミー少年のクローンに、緑色に光る石でコントロールさせていたが、ジミーの意思にジャックがグレートを中継して説得し、クローンは消滅してゲルカドンはジミーと共にゴーデスの支配を逃れる。その直後、ジミーを乗せて何処かへと飛び去った。
出自や少年を乗せて旅立つラストは『ウルトラマン』のヒドラ、化石が発掘されるのは『帰ってきたウルトラマン』のステゴンのオマージュである。
風魔神 デガンジャ[]
第4話「デガンジャの風」に登場。
- 体長:89メートル
- 体重:7万4千トン
アボリジニーの伝説にある「地の怒りを伝える風の神」が、ゴーデス細胞の力でストーンサークル様の祭壇と共に風魔神として実体化した。黒い竜巻となって暴走し(伝承ではあくまで竜巻はデガンジャの使者でしかないらしい)、祭壇の射撃したハンターを車ごと叩き付け殺害した。その姿はハイウェーで轢死したタスマニアデビルなどの動物の姿だとも言われている。かなりの怪力の持ち主で、グレートをはね飛ばすほど強力な雷電光を放ってグレートと格闘した。最後はマグナムシュートで雷電光を跳ね返されて敗北、ゴーデスの支配を逃れ、砂漠に雨をもたらした。
- デザインモチーフはタスマニアデビルである。
- 映画『怪獣撃滅作戦』(ビデオでの完全版)では時系列的には、ゴーデスが倒された後に登場した事になっている。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。『グレート』出典の怪獣では唯一の選出となっている。
毒ガス幻影怪獣 バランガス[]
第5話「悪夢からの使い」に登場。
- 体長:79メートル
- 体重:12万9千トン
ゴーデスの使者となってUMAに侵入して暗躍していたジャックの友人のスタンレー・ハガードが操っていた怪獣で、正体を見破られた後で同化した。別名の通り、翼状の器官から毒ガスを撒く。物語冒頭に出現してスタンレーに倒されたように見せかけ、その後UMA南太平洋支部基地を襲撃した。スタンレー自身は火星でゴーデスに蘇生され、ゴーデスの僕として暗躍していた。神出鬼没で気体に変化して移動し、様々な場所に出現しては消えていたが、最期はアロービームで倒された。
兵器を用いての自作自演の怪獣退治~防衛隊基地潜入は『ウルトラマンA』のアンチラ星人(偽郷秀樹)、テレパシーを用いて自分を攻撃させ周囲から孤立させるのは『帰ってきたウルトラマン』のゼラン星人のオマージュである。
守護獣 ガゼボ[]
第7話「森の守護神」に登場。
- 体長:63メートル
- 体重:8万トン
古代の有袋類であったクロコフトロンの原型が怪獣化し、森の奥深くで生息していたが、人間の土地開発に伴う森林破壊に怒って現れた。巨大な爪と、象のような長い鼻を持ち、金属に敏感で、森に生えている毒キノコ(ある種の金属を溶解する胞子を出す)の胞子が苦手。また、体が硬い殻で覆われていて、外部からの攻撃を寄せ付けない。グレートとの戦いの末、最後は地中に戻されて再び眠りについた。
- SFC版『ウルトラマンG』では口から火を吐き、最期は原作と異なりバーニングプラズマで爆死している。
昆虫怪獣 マジャバ[]
第8話「姿なき復讐 -昆虫の叫び-」に登場。
- 体長:78メートル
- 体重:7万5千トン
オルガノPCBという農薬で怪獣化したイナゴ群の中でも特に巨大な個体で、オスとメスの2体いた。オルガノPCBが大好物で密造所を襲った。外見的にはカマキリに似た姿。両腕の鎌が武器で、鎌は雌雄で左右対称。口から黄色いガス(おそらく吸収した農薬あるいは化学物質)を吐く。オス、メス共にマッハ6で飛行する。メスは皮膚が硬くレーザーも効かない。オスはハマーのエキシマレーザーで倒され、メスと巣の卵はオルガノPCBの中和剤を浴びて倒された後、グレートのディスクビームで消滅させられた。
電脳植物 バイオス[]
第9話「バイオス計画 -植物都市-」に登場。
- 体長:80メートル
- 体重:9万9千トン
宇宙から来た植物が、サザン大学の超高性能コンピューターと融合して誕生した。クランクスタイン博士のバイオ空間計画に目をつけ、大学構内のバイオ空間(人工環境)を支配していた。汚染された地球の大気を浄化する為に全人類の処理を企て、「ベゴイド」という自分の作り出した酸素でしか生きられない様に改造した学生と蔦を手足の様に使っていたが、UMAに正体を知られロボットのような姿になって大学の施設を破壊し巨大化した。音楽を好み、目から強力な電撃ビームを出し、胸部には高圧電流が流れている。計算速度に長ける為、グレートに早撃ち勝負で挑んだが、フィンガービームを受けて敗れた。
- フィギュア化の際の商品名は「プラントバイオス」。
変身生命体 リュグロー[]
第10話「異星人狂奏曲(エイリアンラプソディー)」に登場。
- 体長:120メートル(巨大化時)
- 体重:13万2千トン(巨大化時)
自分の星を追われ、妻のベロニカ・アレイと共に流星となって地球に飛来した。一定の形を持たない異星人の旅人で、地球人女性の姿になって地球人と積極的に関わろうとする妻に対し、リュグローは地球人を嫌って車に変身していた。かなり、嫉妬深い性格でハンバーガー店を開いて働く妻のベロニカと親しくするチャールズ隊員を快く思っておらず、妻とデート中に駐車した車を光線で燃やすなど妨害する。ベロニカの正体が軍にばれて包囲されたため巨大化。赤い後鰓類に似た姿で、三日月状の角と鎌状の爪を持つ。角からのビームと瞬間移動を駆使してグレートと戦うが最後は和解し、以後はチャールズ隊員そっくりの姿(ロイド・モーリス)に変身して妻と共に暮らした。
- 頭部・脚部・尾部の鎌は、日本側シナリオで鎌状のビームを出す設定にちなんだデザイン。
変身生命体 ベロニカ[]
第10話「異星人狂奏曲(エイリアンラプソディー)」に登場。
- 体長・体重:不明
夫のリュグローと共に地球に飛来した異星人。人類文明が破滅に向かう事に懸念しつつも、地球人を愛しており、破滅に向かう地球人を劣った存在と看做す感情的な夫リュグローに対しては、フォローに回る描写が目立つ。当初、若い女性の姿であったが、正体がばれた後は老女の姿で隠れていたものの、胸元のチャールズから貰ったバッジから足がつき、軍へ通報された。UMAに保護されそうになったが、それも牢獄も同然と断った。事件の後は夫と地球でひっそりと暮らしている。
円盤生物 UF-0(ユーエフ.ゼロ)[]
第11話「第47格納庫」に登場。
- 体長:15~180メートル
- 体重:1万2千~18万4千トン
軍が第47格納庫に異星人の宇宙船として保管していたが、自らの野望実現の為に地球環境保護を訴えるテロリストの学者ノルバーグ(円盤の量産を考えていた)が強奪し、グラント隊長への恨みからUMA基地を攻撃させる。ノルバーグを吸収して巨大化し、円盤生物の正体を現す。小さな宇宙船から巨大な蟹のような姿に変貌し、グレートに彼より遥かに巨大な威容で迫って金縛り光線で捕縛するが、最後はグレートの反撃を受けて宇宙へ逃走した。
- 本編における別名は「円盤生命体」。
伝説深海怪獣 コダラー(クダラ)[]
第12話「その名は"滅亡(ほろび)" -伝説2大怪獣登場-」、第13話「永遠(とわ)なる勇者 -伝説2大怪獣登場-」に登場。
- 体長:62メートル
- 体重:9万4千トン
深海で眠っていたが、人間の環境破壊が原因で謎の藻と共に復活した「深海に閉ざされし者」。滅びの伝説が記された古代のディスク状プレートを持つ者を狙う。謎の藻はコダラーの鰓で共生しており、オーストラリア近海を死の海に変えた。背中の甲羅を水上に出して海を猛スピードで泳ぐ。海洋哺乳類(特にネズミイルカの仲間-Porpoiseに似る)のような容姿をしている為か、海での戦いは得意だが陸上では動きが鈍い。怪力で、パンチ攻撃が得意。両目や手から電撃球を放ち、光線や装甲貫通弾を含めたあらゆる攻撃を吸収する。また、吸収した光線を2倍に増幅して跳ね返すことも可能。
- 第12話
- 海から現れてグレートと戦い、打撃攻撃が通じず鉄塔の振り回し攻撃にたじろくも大きなダメージにはならず、グレートのスタービームを跳ね返し、それを跳ね返したマグナムシュートをさらに跳ね返してグレートを倒す。これによりグレートはエネルギーを使い果たし、時空の狭間に落ちて残り1回しか変身できない状態となった。13話の冒頭でジャックは浜に打ち上げられていた。
- 第13話
- オーストラリアの町に現れてから山岳地帯に向かい、宇宙から飛来したシラリーと合流し、再びグレートと闘う。UMAがタルサー砲に装備した古代のディスク状プレートに自らの光線を2度跳ね返され、エネルギー過剰になって爆散した。
- 名前の由来は百済からで、元々の名前はクダラだったがクレームにより公開後に変更された。
- 日本側シナリオ段階では、伝説二大怪獣を生み出して封印したのは太古のM78星雲人とされている。
その他の作品に登場したコダラー []
- 漫画『ウルトラ忍法帖』には悪の組織「朧党」の忍獣「琥陀羅亜」として登場。とても強くウルトラ戦士を苦戦させた。
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』には宇宙全てを滅ぼす破壊神の一体である海の魔神として登場した。
伝説宇宙怪獣 シラリー(シイラギ)[]
第12話「その名は"滅亡(ほろび)" -伝説2大怪獣登場-」、第13話「永遠(とわ)なる勇者 -伝説2大怪獣登場-」に登場。
- 体長:120メートル(四足歩行形態時85メートル)
- 体重:8万2千トン
コダラーの仲間で、甲虫の様な表皮に覆われたドラゴンの様な怪獣。環境破壊を行う人類の滅亡を望む地球の意思に呼ばれ、宇宙の彼方からやってきた「天空に追放された者」。両腕と目からレーザー光線を放ち、口から高熱火炎を放射する。
- 第12話
- コダラーがグレートを倒してからまもなくして、物語のラストで宇宙から地球に向かう。
- 第13話
- 1週間かけて地球に向かっている途中、大陸間弾道ミサイルで成層圏に入る前に総攻撃されるが、核爆発のエネルギーを全て吸収してしまった。地球に飛来し、各地を蹂躙したのちにコダラーと合流してグレートと闘うが、コダラーがUMAに倒された後は単体でグレートに挑んだ。レーザー光線と火炎放射でグレートを追いつめるが、止めの長い嘴での攻撃を外した一瞬の隙をつかれ、ダブルグレートスライサーで首を切り裂かれ、怯んだ所にパームシューターを至近距離で当てられて倒された。しかし核爆発のエネルギーを吸収している為そのまま地球に放置しておくことは危険だった事から、グレートはジャックと分離して残骸を宇宙に運んだ。
- 名前の由来は新羅からで、元々の名前はシイラギ(あるいはシラギ)だったがクレームにより公開直後に変更された。
その他の作品に登場したシラリー []
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』には破壊神の一体である天の魔神として登場した。上記のコダラーと合体することで究極魔神シーダとなる。
作品リスト[]
- 放送日はTBS系列にて地上波放送された日。
放送日 | 話数 | サブタイトル (日・英) | 登場怪獣・宇宙人 |
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1995年7月8日 | 1 | 銀色の巨人 (Signs of life) |
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1995年7月15日 | 2 | 凍てついた龍 (The hibernator) |
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1995年7月22日 | 3 | 魅入られた少年 (The child's dream) |
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1995年7月29日 | 4 | デカンジャの風 (The storm hunter) |
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1995年8月5日 | 5 | 悪夢からの使い (Blast from the past) |
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1995年8月12日 | 6 | 悪夢との決着 (The showdown) |
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1995年8月19日 | 7 | 森の守護神 (The forest guardian) |
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1995年8月26日 | 8 | 姿なき復讐 -昆虫の叫び- (Bitter harvest) |
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1995年9月2日 | 9 | バイオス計画 -植物都市- (The biospherians) |
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1995年9月9日 | 10 | 異星人狂奏曲 (エイリアンラプソディー) (Tourists from the stars) |
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1995年9月16日 | 11 | 第47格納庫 (The survivalists) |
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1995年9月23日 | 12 | その名は"滅亡(ほろび)" -伝説2大怪獣登場- (The age of plagues) |
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1995年9月30日 | 13 | 永遠(とわ)なる勇者 -伝説2大怪獣登場- (Nemesis) |
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映画[]
両作品とも1990年12月15日公開。日本語吹き替え版で上映。
後に発売されるビデオ版に先駆けて上映。本編でビデオ合成処理されていた光線技やグレートの巨大化場面などが日本で新規に撮り足された。また、第1話のハマー墜落場面や一部のナレーション、ここでしか使用されないグレートの技など劇場版のために新撮された部分もある。『ゴーデスの逆襲』で第2・3話の出来事がほぼ同時に起こった様になっているのは、本編の脚本の段階でそのように設定されていたからである。
劇場公開時とビデオでの完全版(海外公開版)はOPなども異なる他、タイトルが『ウルトラマン』で“G”がつかない。コロムビアから当時発売された交響楽集のビデオにそのタイトルがNG映像と共に収録されている。
- ウルトラマンG ゴーデスの逆襲
- 第1・5・6話を中心に一部第2話の場面を交えて再編集した劇場版。
- ビデオの完全版は、第1~3・5・6話を再編集。
- ウルトラマンG 怪獣撃滅作戦
- 第7・10・12・13話を再編集した劇場版。
- ビデオの完全版は、第4・7・10・12・13話を再編集。
本作は1990年10月にロンドンとミラノで試写が行われた。
ビデオ発売[]
- 『ウルトラマンG』(第1~7話)1990年9月25日 -1991年1月24日 発売 全3巻
- 『新ウルトラマンG 必殺!怪獣大決戦』(第8~13話) 1991年3月28日-6月27日 発売 全3巻
テレビ放映[]
- 1991年12月23日 - 1992年1月4日毎日8:30~9:00 NHK-BS2放送。
- 1995年7月8日 - 9月30日毎週土曜17:30~18:00 TBS放送。
主題歌[]
- オープニング:『ぼくらのグレート』(作詞:山川啓介/作曲、編曲:風戸慎介/歌:京本政樹、森の木児童合唱団)
- オリジナル原語版オープニング:『ULTRAMAN』(作詞:奈良橋陽子/作曲、編曲:風戸慎介/歌:JAY HACKETT)
- エンディング:『地球は君を待っていた』(作詞:山川啓介/作曲、編曲:風戸慎介/歌:京本政樹、森の木児童合唱団)
出演・声の出演[]
- ウルトラマングレート/ジャック・シンドー隊員:ドーレ・クラウス:京本政樹
- アーサー・グラント隊長:ラルフ・コトリール:小林昭二
- ロイド・ワイルダー隊員:リック・アダムス:山寺宏一
- チャールズ・モルガン隊員:ロイド・モーリス:柳沢慎吾
- キム・シャオミン隊員:グレース・パー:平野文
- ジーン・エコー隊員:ジーヤ・カリディス:榊原良子
- ウルトラマングレート:スティーブ・アップス、ロバート・シンパー
- ウルトラマングレート(声):岡部政明
- 戦闘中の掛け声は初代ウルトラマン(中曽根雅夫)の流用(海外版では加工されている)。
- 怪獣:マイク・リード、ジョニー・ハーリディ
- ナレーター:日本語版…藤岡弘(第1~6話)、内海賢二(第7~13話)、玄田哲章(次回予告)、原語版…ジョン・ボネー
主なゲスト出演者[]
- スタンレー・ハガード:ジェイ・ハケット:津田英三
- アイク:デヴィッド・グリボウスキー:岸野一彦
- ジミー・マーチン:ハミッシュ・フレッシャー:浪川大輔
- ムジャリ:アーニー・ディンゴ:中尾隆聖
- ブリューワー将軍:ピーター・レイモンド・ロウェル:飯塚昭三
- サンドマン:ピーター・タン:神山卓三
- ジョンソン:ドン・バーガー:今西正男
- レオニー・クランクスタイン博士:リン・シェイクスピア:此島愛子
- リュグロー:中田和宏
- ベロニカ:オリアーナ・パノッツオ:潘恵子
- ノルバーグ:パトリック・フロスト:永井一郎
スタッフ[]
- 制作:ウルトラマン制作委員会、円谷プロダクション
- エグゼクティブプロデューサー:円谷皐
- プロデューサー:鈴木清、スー・ワイルド
- 音楽プロデューサー:玉川静
- SFXコンサルタント:高野宏一
- 原案:会川昇、宮沢秀則、小中千昭、遠藤明範、鈴木智
- 監督:アンドリュー・プラウズ
- シリーズ構成:テリー・ラーセン
- 撮影監督:ポール・タルウィッツ
- 特殊技術:ポール・ニコラ
- 格闘場面監督:ケン・アーリッジ
- 音楽:風戸慎介
日本語版スタッフ[]
- プロデューサー:島田十九八
- 音響監督:山崎宏
- 製作:プロダクションゆーりか
映像ソフト化[]
ビデオ(VHS、セル・レンタル共通)とLD(セルのみ)が全話リリースされた。字幕版と日本語吹き替え版がある。
DVD化[]
日本では2011年現在、本作のDVD化の情報は無い。海外においては英語音声のみのDVDが生産・発売されている。
ウルトラシリーズでの客演[]
- 新世紀ウルトラマン伝説
- 他のウルトラ戦士と共に天空魔と戦った。ブローズとゲルカドンとの戦いのシーンは本作からの流用。
- 新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE
- ウルトラマンキングの誕生日を他のウルトラ戦士と共に祝福する。
- 大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE
- 宇宙警備隊の隊員としてグレートが登場。主に同じ海外作品の『ウルトラマンパワード』、『ウルトラマンUSA』のウルトラチームと一緒にいる場面が多い。ウルトラマンベリアルとの戦いにも参加したが、他のウルトラ戦士と共に負けてしまった。その後、ウルトラマンゼロがベリアルからプラズマスパークのエネルギーコアを取り戻したことにより復活する。
漫画[]
いずれもコミカライズ作品。
- 講談社 テレビマガジン版
- 作者は島本和彦。『テレビマガジン』1990年10月号から1991年11月号まで連載された。作中での呼称は「グレート」ではなく、一貫して「ウルトラマン」となっている。
- 最終エピソードの第13話、第14話ではグレートが死亡し、その肉体にジャック・シンドーの魂が宿る展開を見せている。
- 島本和彦の漫画版に昭和のウルトラシリーズの怪獣が登場しているとの情報がネット上で流布した事があるが、事実とは異なる。
- 単行本は徳間書店から全1巻が発売。初版発行日:1993年3月20日。ISBN 4198330328
- 月刊ヒーローマガジン 付録版
- 森藤よしひろによるコミカライズ作品。
続編企画[]
平成最初のウルトラマンとして製作された本作には続編企画が複数存在したが、いずれも実現に至らなかった。
- 日本編劇場版
- 日本を舞台にした劇場用新作。1991年暮れ公開予定とされていた。
- 第2シーズン(第14話以降、日本サイド案)
- 新シリーズ案として、シノプシス集が会川昇によりまとめられている。第14~17話は「バルタン星人編」として、地球へ来襲したバルタン星人に合体巨大化して立ち向かうリュグローとヴェロニカ夫妻の危機に、グレートが帰還するという展開で、ウルトラ兄弟の客演も検討されていた。
- バルタン星人のデザインも吉田穣によって描かれており、通常の個体の他にトライポッドのような3本足のバルタン星人も描かれている。
- 第2シーズン(第14~27話、オーストラリアサイド案)
- テリーラーセンによる第2シリーズ案。詳細不明。
その他[]
裏話[]
- 「グレート」の日本名は京本政樹の命名による。オーストラリアのグレートバリアリーフから命名したとの事。本作はウルトラマンのマニアとしての京本が円谷プロと親交が深くなった時期に制作され、日本語版ではプロデュース部分に京本の意見を取り入れた部分が多かった。
- 脚本を担当した会川昇は、第1話冒頭の火星でのグレートとゴーデスの戦いについて、「内山まもるの漫画で描かれた人類が知らない宇宙でのウルトラマンの戦いの描写に影響された」とコメントしている。
- グレートの必殺技は「バーニングプラズマ」だが、日本側脚本段階では「バーニング・マスアクション」というマイクロブラックホールをぶつける技であり、初期の媒体ではその初期設定が記されている。最終話でも脚本ではバーニング・マスアクションが使われ、コダラーに跳ね返されて、ジャックがブラックホールから異次元へという展開であった(コダラーがバーニングプラズマを跳ね返したという表記も、初期設定の名残である)。
- 特撮場面の多くは、オーストラリアの地の利を生かしてオープンセットで自然光下で撮影で巨大感を表現していた。ミニチュアワークの細かさやコダラー出現時の波の表現など、以後の作品では見られないような迫力ある場面が多かった。そんな中でも、円谷プロが旧来の作品で用いた「木や建物越しのアングル」はこの作品でも多用されている。これはSFXコンサルタントにあたった高野宏一の影響が大きい。だが撮影当初、現地スタッフからは「手前に物があったらぼやけてしまうではないか」と高野の意図がなかなか理解されず、完成した映像を観てようやく納得してくれたという。
- ビデオ合成処理された部分は切り貼りしたような印象のある不自然なカットが目立ち、劇場版ではオプチカル合成に直されている。ただし、劇場版の対ゴーデス、バランガス、シラリー&コダラー戦(シラリー、コダラーのみビデオ版にも使われた)で敵を殴る度にスパークが走る場面のように、簡便に合成できる点を生かした意欲的な部分もあった。
- スーパーファミコン版の『ウルトラマン』をベースとしてSuper Nintendo Entertainment System(海外版スーパーファミコン)用のゲームソフトが発売されている。登場する怪獣はGudis(ゴーデス)、Bogun(ブローズ)、Degola(デガンジャ)、Barrangas(バランガス)、Gudis II(ゴーデス第2形態)、Zebokon(ガゼボ)、Majaba(マジャバ)、Kodalar(コダラー)、Killazee(シラリー)の9体。日本では未発売。
- 1992年に本作はアメリカのケーブル系でリピートを含む一年間の放映が行われ、かつて『ウルトラマン』を放映した時よりも高い視聴率を記録した。
以降のシリーズとの関連[]
- 本作以後の円谷プロ作品とオーストラリアの関わりとしては、『ウルトラマンゼアス』のコッテンポッペとベンゼン星人のスーツがオーストラリアで造型された事例がある。
- バンクフィルムの一部が『ウルトラマンティガ』最終章で流用されている。
- アトラクション用のグレートのスーツが『ウルトラマンティガ』のイルドに改造されている。
参考資料[]
- 最新ウルトラマン図鑑 1991年 バンダイ
- 新・ウルトラマン大全集 1994年 講談社
脚注[]
- ↑ 『マン』~『80』の世界観を扱った『ウルトラマンメビウス』でもグレートの存在について触れられていない。
- ↑ 円谷プロダクションが監修した講談社まんが百科7「ウルトラマンひみつ大百科」その他の当時の関連書籍では『ウルトラマンパワード』とともに旧シリーズと設定上の世界観が繋がっていることが明確にされていた。
- ↑ 同映画パンフレット坂本浩一監督のインタビュー参照、なお当初は登場予定はなかったが「設定上さしさわりないなら出したい」というスタッフの意向で他のパワードやUSAチームらと共に登場することとなった。
- ↑ 当初のUMAの分析では「細菌」と判断されていたため、「細胞」であることをジャックが知らせた後も、劇中では「感染」の表現が使われた。
関連[]
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